ゲームを快適に遊ぶためには、パソコンやゲーム機の性能が重要になります。
多くの方は「グラフィックの性能」や「通信速度」に目を向けがちですが、実は「L3キャッシュ」という部分もゲームの動きに大きく関係しています。
今回は、L3キャッシュがなぜゲームのパフォーマンスを上げるのか、初心者の方にもわかりやすく解説いたします。
L3キャッシュとは?ゲームを快適にするCPUの大事な仕組み
まず最初に、L3キャッシュについてご説明いたします。
L3キャッシュとは、パソコンやゲーム機の「CPU(中央演算装置)」の中にある「データの引き出し」のようなものです。 この引き出しには、よく使うデータをしまっておけますので、CPUはすぐにデータを取り出して計算を進めることができます。
具体的には、以下のような役割を持っています。
- ゲーム中に使うデータを一時的に保存する
- メモリからデータを取りに行く回数を減らす
- CPUの処理を速くするための助けになる
CPUには、L1キャッシュ・L2キャッシュ・L3キャッシュの3種類があります。 L1とL2はとても速いですが容量が小さく、L3キャッシュは少し遅い代わりに容量が大きいのが特徴です。
たとえるなら、L3キャッシュは「大きな引き出し」に当たります。 この引き出しにたくさんのデータを入れておくことで、ゲームをスムーズに動かせるようになるのです。
L3キャッシュが多いとゲームはどうなる?快適さが大きく変わります
L3キャッシュの容量が多いと、ゲームの動きが良くなります。 その理由は、必要なデータをすぐに使えるからです。
ゲーム中には、以下のような大量のデータが使われています。
- 敵キャラクターの動きや位置
- 自分のキャラクターの操作情報
- 画面に表示する映像や背景
- 効果音や音楽のタイミング
これらを毎回、遠い場所(メモリ)から取りに行っていたら、時間がかかってしまいます。 しかし、L3キャッシュに入れておけば、すぐに使えるので、ゲームがなめらかに動くのです。
例えば、机の中に教科書を入れておけば、すぐに取り出せますよね。 でも、ロッカーまで毎回取りに行っていたら、時間がかかります。 L3キャッシュは、この「机の中の教科書」のような役割を持っています。
そのため、L3キャッシュが多いと、以下のような効果が期待できます。
- ゲームの動きがなめらかになる
- 操作してから反応するまでの時間が短くなる
- 画面が止まったり遅れたりすることが減る
どんなゲームでL3キャッシュは役立つ?重たいゲームほど効果が大きい
L3キャッシュは、すべてのゲームに効果がありますが、特に「重たいゲーム」で大きな効果を発揮します。
重たいゲームとは、たくさんのデータを同時に使うゲームのことです。 例えば、以下のようなゲームが当てはまります。
- 広い世界を自由に動けるゲーム(オープンワールド)
- 大人数で戦うゲーム(バトルロイヤルやMMORPG)
- 街を作るシミュレーションゲーム
- 高画質な映像を使うアクションゲーム
これらのゲームは、常に多くのデータを計算しています。 L3キャッシュが大きいと、その計算を素早く行えるため、カクつきや遅延が起きにくくなります。
例えば、100人が同時に戦うバトルロイヤルゲームでは、それぞれの動きを計算し続けなければなりません。 このとき、L3キャッシュが大きければ、必要なデータをすぐに使えるため、動きがスムーズになります。
L3キャッシュが少ないとどうなる?ゲームがカクカクする原因に
L3キャッシュが足りないと、ゲーム中にさまざまな問題が発生します。
主な現象は次の通りです。
- 画面が止まったり動いたりする(カクつき)
- ボタンを押してから動くまでに時間がかかる(遅延)
- 敵キャラクターの動きが不自然になる(処理落ち)
- 音と映像がずれる(同期ミス)
- フレームレートが下がる(1秒あたりの映像枚数が減る)
これらは、CPUがデータをすぐに取り出せないことで起こります。 たとえば、毎回倉庫までボールを取りに行っていたら、野球の試合は止まってしまいますよね。 同じように、L3キャッシュが少ないと、ゲームも止まりがちになります。
快適にゲームを楽しむためには、L3キャッシュの容量が重要だといえるでしょう。
映像のなめらかさにもL3キャッシュは関係している
L3キャッシュは、ゲームの映像にも関係しています。 「映像はグラフィック専用の部品(GPU)が作っているのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
確かに、画面を描くのはGPUですが、その準備をするのはCPUです。 CPUは以下のような作業をしています。
- キャラクターの位置を計算する
- 敵や背景のデータを管理する
- 画面に映す情報をまとめる
このとき、L3キャッシュが多いと、CPUが準備をスムーズに進められます。 結果として、GPUへの指示も速くなり、映像がなめらかになります。
たとえば、映画の撮影で監督がカメラマンに「次はこの場面を撮って」と素早く伝えれば、撮影はスムーズに進みます。 しかし、毎回別の部屋に行って話していたら、時間がかかってしまいます。 L3キャッシュは、この「やりとり」を速くするための役割を持っているのです。
CPU選びではL3キャッシュの容量もチェックしましょう
CPUを選ぶとき、多くの方は「クロック数(動作の速さ)」や「コア数(同時に作業できる数)」だけを見てしまいがちです。 しかし、それだけでは不十分です。
L3キャッシュが少ないと、いくらCPUの速度が速くても、データのやりとりで時間がかかってしまいます。 そのため、ゲーム用にパソコンを組む場合は、L3キャッシュの容量も必ずチェックしてください。
具体的には、次のようなポイントを確認すると良いでしょう。
- 同じ価格帯のCPUでも、L3キャッシュ容量は違うことがある
- 重たいゲームをするなら、L3キャッシュが多いCPUを選ぶ
- ゲームだけでなく、動画編集などにもL3キャッシュは重要
たとえば、足が速い人でも、小さなリュックでは荷物をたくさん運べませんよね。 CPUも同じで、L3キャッシュが小さいと、データを効率よく処理できなくなることがあります。
まとめ|L3キャッシュはゲームを快適にする「影の主役」
L3キャッシュは、ゲームの快適さを大きく左右する大切な部品です。
よく使うデータをすぐに取り出せるので、ゲームの動きがなめらかになります。 重たいゲームや大人数が登場するゲームでは、特にその効果が大きいです。
CPUの性能を見るときは、「クロック数」や「コア数」だけでなく、「L3キャッシュの容量」もぜひチェックしてみてください。
L3キャッシュは、ゲームを快適にする「影の主役」といえるでしょう。


コメント